和歌山県田辺市の新市庁舎建設にあたり、ユニバーサルデザインの監修をいたしました
和歌山県田辺市は、和歌山県中南部に位置し、人口・経済の点で県内第二の市です。田辺市の市庁舎は、震災対応の観点から2016年に建て直しが決定、基本設計を経て、現在実施設計が行われております。
バリアフリーカンパニーは、田辺市からの業務委託を受け、新庁舎設計図面およびサインについて、「高齢者、障害者等を含むすべての人に利用しやすい庁舎整備」という目的で、主に実施設計図面をベースに、2020年4月~11月、ユニバーサルデザインレビューを実施いたしました。
レビュー実施にあたっては、日本ファシリティマネジメント協会でユニバーサルデザイン部会主宰の似内志朗氏、およびケアスタディ株式会社の間瀬樹省代表という、建築領域のユニバーサルデザイン専門家のフェローに多大なご協力をいただき、建築設計の最新のユニバーサルデザイン動向を踏まえてレビュー、提言を行いました。
レビューは、コロナの影響で面談形式の打ち合わせはできなかったものの、十数回におよぶ定期的な打ち合わせを通して、様々な観点と知見を共有し、実施図面に反映することができました。
打ち合わせ内容は、市が独自に実施された当事者インタビューの共有からスタートし、図面および課題・懸念点の共有、動線の確認と再検討、公共建築・オフィスにおけるユニバーサルデザインの考え方と多様な人々の期待・対応、災害時対応、コロナを踏まえた最新の働き方動向と建築への反映、サインの見直しと改善、デジタル機器導入と多様な人々へのサービスレベル向上など、多岐にわたる課題を網羅的に検証し、効率的・効果的に多様な市民に対応でき、市民の多様性に幅広く対応できる提言を行うことができました。
バリアフリーカンパニーは、田辺市が今後多様な人々にとって住みやすく訪れやすい、豊かな都市になることを、心より祈念しております。
田辺市の新庁舎整備については、下記をご覧ください。

