森 淳一(もり じゅんいち)

中澤さんとは、数年前、とある自治体のユニバーサルデザイン調査事業の意見交換会にて初めてお会いしました。中澤さんと私は、今後のUD化推進にIT活用を提言したのですが、中澤さんは海外の事例や具体的なニーズ、法令、支援の実情などをもとに関連するサービスや法令の変更の必要などを加え、提言を最新かつ具体的な内容になさいました。それ以来、折りに触れお話をいただきましたが、どのお話にもバリアフリーを世に届けたいという志、関係者への欠かさぬ心配りが満ち、いつも共感しておりました。

オリンピック・パラリンピックの盛り上がりを受けて、ユニバーサルデザイン推進の機運も高まっていますが、実現には、さまざまなニーズ、サービス提供者の状況、社会の意識、技術の可能性などを戦略を持ってマッチさせていくことが必要になります。微力ながら、これまでの経験をもとに、フェローとして中澤さんのバリアフリー活動をお手伝いできれば幸いです。

森 淳一

PROFILE

森 淳一(もり じゅんいち)

1963年生まれ。1985年東京大学文学部卒業、富士通株式会社入社。企業・B2B事業・B2C事業の宣伝・プロモーション担当として、企画から広告・Web・刊行物制作、映像制作、イベント企画運営、海外展示会など諸業務に携わった後、デザインセンターにて、コーポレートブランディング、ユニバーサルデザイン推進に従事。

ユニバーサルデザイン業務としては、聴覚障害メンバーとともに、1人で会議に参加するためのツール(FUJITSU software Livetalk:販売中)や、周囲の音をライト点灯で知らせるAIの開発、視覚障害のメンバーとともに、スマートフォンを活用した位置測位とナビゲーションを開発、実証実験などを展開。また、東大先端研とともに障害の社会モデル・合理的配慮理解のためのeラーニングの開発や、社内システムの改善など、インクルージョン推進にも従事。

現在は、特定非営利活動法人インクルーシブデザインネットワークに所属、UD活動を継続中。